親の老後、実家の管理はどうする?問題の解決方法とは?

最近、以下のような理由で、空家管理・留守宅管理のご相談、管理のご依頼をいただくことが多くなりました。

  • 両親が亡くなり家を相続したが遠方に住んでいて管理できない
  • 親が施設に入所したので親の家が空き家になっている

高齢化が進行している現代ならではの理由です。

少子高齢化により空き家が増える背景

今後はいっそう高齢化が進み、空き家が増えていくのはまちがいありません。

単純に考えると容易に予想できます。
一人っ子同士が結婚し、それぞれが実家を相続したとします。
どちらかの実家に住んだとしても、1軒の住宅が余ってしまいます。

実際はそれどころか、子供たちは遠方の都会に出て、そこに家を購入することが多いのです。
この場合、それぞれの実家2軒が、住む人もなく空き家になっていきます。

実家の管理 問題の解決方法

では、遠方にある親の実家を相続してしまった場合など、実家の管理をどうしたらよいのでしょうか?
解決方法は3つあります。

売却する

遠方にあり、管理も難しく、利用することが無くなった実家は売却し処分してしまうことが一番良い方法です。
家屋がまだ利用できるのであれば、次の人に住み継いでもらうべきでしょう。
もし家屋が古くて利用困難であっても、土地としての価値があります。
購入者が新しく家を建てて有効に利用してくれるはずです。

賃貸物件として貸す

もし実家の家屋がまだ利用できるようであれば、賃貸物件にするという方法もあります。
家屋を有効に活用できますし、賃料収入を得ることができます。

空き家・留守宅管理業者に依頼する

実家を売却も賃貸もしない、自ら管理できない場合、管理業者に依頼する方法があります。
私が空き家・留守宅管理を始めた5年前は、専門的業者が極めて少なかったのですが、最近は私のような空き家、留守宅専門の管理業者も増えてきました。
管理費用も管理内容も様々だとは思いますが、遠く離れた実家に何かトラブルが無いか巡回してくれますし、トラブルが起こっても対応してくれます。

空き家問題が解決できない理由

3つの方法を上記に挙げましたが、実際には単純に解決できないことがしばしばあります。
その理由として私の経験上、よくあるケースを挙げます。

家財道具の処分

相続した実家には、多くの家財道具が残されています。
子供たちからしたら、自分たちの育った家であり、親との思い出の品がたくさん詰まっています。
売るにしても、人に貸すとしても、その家財道具はすべて処分しなくてはなりません。
やはり感情的に処分を思いきれなかったり、処分費用の支出が難しいなどの問題から処分できないままいたずらに時間が経過してしまうことが多く見られます。

身内からの反対

売却、賃貸どちらの判断を行う場合でも、親が無くなっている場合は兄弟姉妹が、親が存命で施設に入っている場合などは本人が反対する場合があります。
実家を相続していない兄弟姉妹からの反対はよくあるケースです。
相続していない兄弟姉妹には、管理費用の支出も無いですから、お金の心配はありません。
単に実家を失うことに対する不安など感情的な理由で反対しているので、思い切って無視すればよいのですが、なかなかそうはいかないようです。
また、親が存命の場合、生きている間は実家の処分はできないという判断に落ち着くことが多いようです。
「いつかは家に戻りたい」
「自宅で死にたい」
そういう親の言葉を聞くと、実家を処分するのはかわいそうなので、そのままにしておこうということになります。

自分たちの生活で精一杯

私は経験上、実家の処分や管理のことまで考えている余裕が無い、自分たちの生活で精一杯なんだ、という方がとても多いと感じています。
上記に挙げた理由よりも、この理由が最も多いのではないでしょうか。
頭の隅の方では気にはなっているけど、まずは子供の学費や家のローンの支払い、会社での仕事、家庭内の問題、いろいろ片付けなくてはならない。
そういう方が多くて当然です。
実家を相続するぐらいの年齢層であれば、子供の学費などでとにかく大変な時期を迎えているはずですから。

専門家のサポートが解決への近道

問題に直面した場合、一人で抱え込まないことが大切です。
外部に専門家を雇うことも検討しましょう。

自分にできること、できないこと、人に依頼できること、できないこと、今の問題をできるだけ分類してみましょう。
そして、信頼できる専門家を見つけて、一部を手伝ってもらう、これがとても大切です。

実家の維持管理、将来的な処分についてなどは、ぜひ弊社へご相談ください。
私の実体験、今までの空き家管理での経験をふまえてお話をさせていただきます。

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